「ママとパパが生きる理由」夫・けんさん死去。原作ブログ閉鎖へ

ドラマ『ママとパパが生きる理由。』は、幼い子供を抱えた夫婦が共にがんになり余命宣告を受けるという実話を元にしたお話です。

「ママ」を吹石一恵(ふきいし かずえ)さん、「パパ」を青木崇高(あおき むねたか)さんが演じています。

モデルとなったのはブログ『私、乳がん。夫、肺がん。30代で同時にがん宣告を受けた夫婦の闘病記』で、ブログ主の芽生(めい)さんは、2013年の初夏にその生涯を終えました。

そして先日、夫のけんさんも旅立ったことがブログで伝えられました。幼い2人のお子さんを残して。

けんさんによる芽生さん逝去の知らせ

芽生さんのブログは、2013年4月末を最後にずっと更新がとまっていました。なにかあったんだろうかと不安がよぎりました。

1年半が経った2014年10月、再びブログを更新したのは夫のけんさんでした。

ブログがドラマ化されたという報告と、芽生さんの悲しい知らせでした。

芽生は、乳がんと告知されてから、
生きる為、治す為、娘達の為に良かれと思うことは、とにかく試し、
1日1日を必死で生きてきました。
ですが、病気の進行は、想像以上に早く厳しいもので、
長女と僕の手を握ったまま、
2013年初夏、とても優しい顔で眠るように亡くなりました。

僕と芽生2人で寛解し、子供達をずっと見守るということは出来なくなりましたが、
残された僕が、大きくなった娘達に、
芽生の思い出話をたくさんしてあげられるよう、
必死に生きていこうと思います。

(引用:私、乳がん。夫、肺がん。30代で同時にがん宣告を受けた夫婦の闘病記)

芽生さんが書いた最後のブログは、楽しかった京都旅行のことやその後の体調不良で入院になってしまったことが書かれていました。

そして「続きはまた、後日に。」と書いて、それが最後でした。

芽生さんが残したたくさんの言葉からはいつも「命を諦めない」という強い想いが伝わってきていました。

余命宣告を受けたとき、医療従事者が “終末医療” を意識していることに、強い強い憤りを感じた芽生さん。

まだ終末じゃない。絶対に生きるんだ。人の命を勝手に諦めないでよ!

幼い子どもたちの成長を見届けたい、見届けてやるんだと奮起し、だけど一方でそれが叶わないかもしれないという恐怖と闘い、芽生さんは生きていました。

芽生さんが亡くなったとき、長女は小学1年生で、次女においてはようやく1歳になったところでした。

芽生さんやお子さんたちのことを思うと、本当に胸が締め付けられます。

ブログの書籍化

芽生さんが亡くなって間もなく、書籍化されたブログ本が出版されました。

私、乳がん。夫、肺がん。39歳、夫婦で余命宣告。 私は”私の命”をあきらめない

書籍化の話は、芽生さんの生前から進められていて、楽しみにしてたろうと思います。手にすることはできなかったのかな。

だけどこの本はきっと、子どもたちの道しるべになるだろうし、陳腐な言葉だけれど芽生さんの生きた証でもあります。

ドラマ化に対しての想い

けんさんもまた肺がんを抱え、病気と闘いながら芽生さんが遺していった子どもたちとの生活を送っていました。

「ママとパパが生きる理由」の公式ホームページには、けんさんのコメントが掲載されています。

ドラマ化に対しての思い――

こんにちは。作者芽生の夫けんです。

今回芽生の本をドラマ化していただけるという事で、本来でしたら顔を出し、「ありがとうございます。よろしくお願いします」とあいさつにもお伺いしたいところですが、僕の病気の現状も、仕事をしながら子供達と生活を送る事はできていますが、根治・寛解はしていない状態ですので、このような形で申し訳ありませんが宜しくお願い致します。

本来このブログ自体が、妻、芽生のなかでは、癌が見つかり、闘病し、根治・寛解するまでを書き、同じ病気で闘っている人達の少しでも力になりたい、ということと、娘たちに、「ママは頑張って病気をやっつけたよ。頑張れば何でも叶うんだよ」という事を伝えたいという意思ではじめたものでした。

残念ながら、その願いが叶いませんでしたが、最期の一瞬まで娘たちの事を強く思い病気と闘った姿を感じていただけたらそしてなにより、ありきたりな、よく聞くフレーズですが、癌という病気は、本当に他人事ではなく、すぐ隣に転がっています。そして、昨日迄の日常をすさまじい力で叩き壊します。

そうならないためにも、「若いから大丈夫」「これくらいの違和感なんてなんともない」ではなく、若いからこそ、少しの違和感だからこそ検査を受けようと思ってくれるひとが増えてくれたら、とても嬉しく思います。

主演のお二人は、僕たちにとっては、できすぎなくらい素晴らしい俳優さんです。吹石一恵さんは、生前、芽生が大好きだった女優さんでした。

本当に優しく、強かった妻芽生の姿を、一人の視聴者としてテレビの画面でみられることを楽しみに待っています。

拙い文章で申し訳ありません。
芽生の夫 けんより

(引用:ママとパパが生きる理由。

けんさんの病状

上記のコメントには、けんさんの病状にも触れられていました。

仕事をしながら子供達と生活を送る事はできるが、根治・寛解はしていない状態

それでも、深刻な状態ではないと思っていたんです。

生前の芽生さんのブログには「けんさんは放射線治療が効き、首にあった腫瘍は消滅。原発巣の腫瘍もほとんどなくなった」と報告されていたから。

だから大丈夫なんだと思っていたんです。

「子供たちのために必死に生きていく」そう言っていたけんさんでしたが、先月末に芽生さんの元へ旅立たれたことが伝えられました。

芽生さんの両親によるけんさん逝去の知らせ

12月3日、再び芽生さんのブログが更新され、芽生さんのご両親により伝えられたのは、けんさんの訃報でした。

初めまして。芽生の父と、母です。
多くの方々に芽生のブログを見て頂き、又、けんさんにも沢山の温かい励まし等頂き、本当に有難う御座いました。
芽生は、けんさんや、皆さんに愛され短い生涯では有りましたが、
とても幸せだったと思います。
ここで、誠に残念なお知らせをしなければなりません。
けんさんも懸命に治療をしておりましたが、
その甲斐もなく、
先日寒くなり始めたこの時期の早朝に、この世を旅立ちました。
直前に二人の子供それぞれの手を握り、「愛してるよ」の言葉を残し、
安心したのか最後はお母さんに見守られ眠るように……。
空の上で、きっと芽生に「けんさん来るのはまだ早いよ」と言われているのでは。
芽生の時もそうだったように、私達もこの厳しい現実を受け入れるのに相当時間がかかると思いますが、
残された孫達の成長を頑張って見守っていこうと思っています。
なお、本ブログですが、12月5日12時をもって閉鎖させて頂きます。
今まで二人を応援して頂き、本当に有難う御座いました。
けんさんのご家族と共に心より感謝いたします。
皆さんが健康で幸せな生活を送られることを心より祈っております。

子どもたちへの「愛してるよ」を最期の言葉にして。けんさん、そして芽生さんも、どれだけ無念だったろうと。

胸がつまる。

そしてまだ幼い子どもたち。母を亡くした1年後に今後は父との永遠の別れ。小学2年生と2歳、妹はまだわからないかな、お姉ちゃんは・・・

こんな残酷な現実があっていいんだろうか。辛くて、辛くて。

本当に優しく、強かった妻芽生の姿を、一人の視聴者としてテレビの画面でみられることを楽しみに待っています。

(引用:ママとパパが生きる理由。

そう語っていたけんさん、まだドラマは最終話を迎えていないのに。

ご両親のご意向により、芽生さんのブログは12月5日で閉鎖されるそうです。

芽生さんがつづったたくさんの言葉、残して欲しかったという想いはあるけれど、それでも尊重すべきは芽生さんとけんさんのご両親の気持ちですから。

夫婦の闘病の経緯

2006年?月 長女を出産
2012年5月 次女を出産。胸のしこりに気づく。
2012年7月下旬 乳腺外科を受診し細胞検査を行う。
2012年8月 ・芽生さん、乳がんを告知される。「初期ではない、手術できる状態ではない、すぐに大きな病院へ」

・転移が発覚し「ステージⅣ(4)」と診断される。

・3日後、けんさんの肺周辺に腫瘍が発見される。

2012年9月 ・芽生さん、抗がん剤治療を開始。

・翌日、けんさん肺腺がんと転移が告知される。「ステージⅢb」余命は1年半から2年。

・けんさん、放射線治療の効果が現れ、首・原発巣の腫瘍もほぼ消滅。3ヶ月後には仕事復帰。

・芽生さん、抗がん剤の効果が現れず、次々と薬を変えて治療を行う。

2013年2月 芽生さん、突然の余命宣告。「薬の効果がなければ半年。効果があっても最大2年」
2013年3月 最後の家族旅行。直前までの体調の悪さをはねのけ、京都旅行を楽しむ。
2013年4月 旅行後から体調を崩し、抗がん剤も効かなくなり、入院。
2013年5月 芽生さん、最後のブログ更新
2013年初夏 芽生さん逝去
2013年8月 書籍化『私、乳がん。夫、肺がん。39歳、夫婦で余命宣告。 私は”私の命”をあきらめない』が出版される。芽生さんの生前から進められていた。
2014年11月 ドラマ化『ママとパパが生きる理由。』が放映される
2014年11月末 けんさん逝去

けんさんと芽生さんに心から哀悼の意を表するとともに、遺されたお子さんたちの心の痛みが少しでも和らぎ、健やかに成長されることをお祈りします。

 この記事へのコメント

  1. juri3365 より:

    私にも、30代の子供が2人います。孫もいますが、こんな残酷な事があるのかと、神様を恨みたくなる、本当に心が張り裂けそうな気持ちになります。両家のご両親や可愛い盛りの子供達に
    沢山の幸せが舞い降りる事を心よりお祈りします

    • 管理人ぱんだこ より:

      juri3365さん、コメントありがとうございます。
      私も子を持つ母です。旅立たれたご夫婦のこと、またお子さんたち、特に上のお子さんの気持ちを思うと胸が苦しくて何という言葉を選んで良いのかもわかりません。ただただこの無情な現実に宛てのない憤りを感じます。閉鎖されてしまいましたが、彼女が綴ったブログや書籍が、いつの日か子供たちを支えてくれると思います。

  2. juri3365 より:

    パンだこさん、ありがとうございます。
    私はネット初心者で、ブログを視る事も必死です^^;
    昨日、初めてパンだこさんのブログにたどり着き、芽生さんの
    ブログを読んでみたいと思って、会員登録しましたが、私の検索の仕方が悪いのか?芽生さんのブロクを開けませんでした。
    興味本意ではなく、癌という病気は決して他人事ではなく、
    私の両親や、義兄、友人も癌で亡くし、姉も癌で手術をしましたので、若い芽生さんご夫婦の癌と向き合う姿を知りたいと思いました。けんさんの最期を綴った芽生さんのご両親のブログには
    涙が止まりませんでした
    本当に言葉がありません
    きっと芽生さんとけんさんが,2人の子供達をしっかりと見守ると思いますが、幼くして親を亡くした子供達が強く生きて欲しいと
    願うばかりです。このドラマの意味もイチ視聴者として、色んな想いを馳せながら観させて頂きます。
    ブログのルールも何も分からない無知な私が、いきなりコメントをし、すみません。お返事まで頂き有り難うございました。

  3. ちーまま より:

    私はこのドラマを5歳の娘と66歳の母と3人で観させて頂いてました。娘は凄く真摯に受け止めたみたいで、私が死んだら嫌だと腕を掴みながら観ていました。
    私達家族にとってとても考えさせられるドラマでした。
    原作のけんさんの死を知り、とても悔しいですが、病気と戦いながら子供の成長に関われたという悔いのない生き方に尊敬します。
    ご冥福をお祈りすると共に二人のお子さまの健やかな成長を祈っています。

  4. みーまま より:

    私も2年前に肺腺ガンを早期発見で手術し、今は何の治療も再発もなく、元気に過ごしています。
    でも、ガンの告知は本当にショックで信じられませんでした。
    県のガン患者の会に入り、励ましあっています。
    いろんな治療方法が日進月歩で新しく出来ています。
    ただやはりできるだけ初期の段階でないと使えない治療も多いのです。
    今まで考えなかった、なにげない日々が1日1日大切なこと、家族友人仲間の有り難さが、ひしひしと感じられます。
    皆さんもどうか検診だけはなんとしても受けて下さい。
    初期だと助かる命も本当に多いのです。

  5. ちぃママ より:

    私は20代後半で、小学1年生の子供がいるシングルマザーです。

    先月上旬、健康診断で要精密検査の結果が届き、病院で検査を受け、検査結果は子宮頸がんCIN1でした。

    診断結果が届いた日は木曜日で、無知でショックを受けていた私はこのドラマを見ながら泣いてしまいました。同じくらいのお子さんがいて、とても他人事とは思えなく、胸にしみました。

    その後病院へ行き、初期段階ということがわかり落ち着きましたが、そんな自分に比べて芽生さんとケンさんがすごく強く思えました。

    お二人にご冥福を御祈り致します。
    そして、二人のお子さんに健やかなる成長を御祈り致します。

  6. のりか より:

    昨年12月、子宮頸がんを告知され今年3月手術を受けたシングルマザーです。
    リンパも取ったのでリンパ浮腫も不安です。
    ちょうどドラマと私の病気が重なり、毎回ドラマを見る勇気がなくなりつつも受けとめたいという気持ちも強く、葛藤した時期を思い出しました。
    私は39才、子供は6才です。
    術後半年検診で異常は見つからず、今は前向きに過ごしています。
    検診で早期発見できることをみなさんに広めていきたいです。

    けんさんの訃報かなりショックでした。
    正直かける言葉もなく…ショックの一言です。
    お子様のこと考えると辛いです。
    でもお祖父母様、ご兄弟と共に元気に過ごしてほしいです。ご両親もそう願ってると私は確信します。

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